南国リゾートのイメージが強い石垣島。青い海、白い砂浜、マリンアクティビティに注目が集まりがちですが、実は豊かな山と森を歩く“登山・トレッキング”も密かな人気を集めています。
熱帯・亜熱帯の植物に囲まれた山道を歩けば、都市部の山とはまったく違う体験が待っています。この記事では、石垣島で登山・ハイキングが楽しめる主なスポットを紹介し、初心者でも安心して楽しめるルート、所要時間、アクセス、注意点、持ち物などを徹底ガイドします。
石垣島で登山できる代表的な山・コース一覧
石垣島には標高の高い山は少ないものの、以下のように登山・ハイキング向きのルートが整備されています。
於茂登岳(おもとだけ)|沖縄県最高峰を歩く本格登山
【基本情報】
- 標高:525.5m(沖縄県内で最も高い山)
- 登山レベル:中級者向け(初心者も可・健脚推奨)
- 所要時間:往復約3時間(登り1.5h/下り1.5h)
- 登山口:於茂登林道ゲートまたは米原登山口
- アクセス:市街地から車で約25〜30分
【特徴】
- 密林のような植生、湿度の高い亜熱帯系登山
- 山頂からの眺望は木々に囲まれて限定的
- 雨天後はぬかるみが強く、滑りやすい箇所あり
- ヒカゲヘゴやリュウキュウチク、ヤンバルクイナに近い鳥類が見られることも
【装備と注意点】
- トレッキングシューズ必須(スニーカー不可)
- 虫除け・長袖・帽子・水分2L以上
- スマホの電波が弱い地点あり(複数人登山が安心)
- 夏場は暑さ+湿気のため熱中症対策を万全に
バンナ岳|展望台と整備された散策路で初心者も安心
【基本情報】
- 標高:230m前後(登山というより“丘”に近い)
- 登山レベル:初心者向け/散策気分でOK
- 所要時間:コースによるが片道20〜60分程度
- アクセス:市街地から車で10分以内/複数の展望台あり
【特徴】
- バンナ公園内にある小高い丘で展望台が複数
- 車で展望台近くまで行けるため、高齢者や子連れにも人気
- 「世界の昆虫館」や「自然観察の森」とセットで楽しめる
- バンナスカイライン沿いには遊歩道が整備されている
【おすすめルート】
- 南口から世界の昆虫館方面へ→遊歩道→北口展望台(所要約45分)
- 朝や夕方は鳥のさえずりや心地よい風が心地よい
野底岳(マーペー)|神話が残る女性の横顔の山
【基本情報】
- 標高:282m
- 登山レベル:初中級向け(勾配がやや急)
- 所要時間:往復約60〜90分
- 登山口:野底集落側登山口がメイン
- アクセス:市街地から車で約40分、米原ビーチ近く
【特徴】
- 別名「マーペー山」として親しまれる人気スポット
- 山頂からはパノラマビューの絶景!東シナ海や市街地まで一望
- 山の形が“うつむいた女性の横顔”に見えると地元では有名
- 石段や岩場があるため運動靴推奨
トレッキング・登山を楽しむための持ち物リスト
アイテム | 備考 |
---|---|
トレッキングシューズ | 雨後やぬかるみが多いため必須 |
帽子・サングラス | 紫外線が強いため夏場は特に推奨 |
長袖・長ズボン | 虫刺され・日焼け防止に有効 |
飲み物(1〜2L) | 熱中症予防に必須 |
虫よけスプレー | ハブや蚊の対策に |
タオル・着替え | 汗を多くかくため |
地図またはオフラインアプリ | スマホ電波が通じない場所に備える |
石垣島登山の魅力は“自然との距離の近さ”にある
石垣島の山々は本土の山と違い、標高は低くても生態系がとても豊かです。以下のような楽しみがあります。
- 鳥の鳴き声やカエルの合唱を聞きながら歩ける
- 亜熱帯植物に囲まれた道はまるでジャングル
- 島全体が見渡せる展望台では風と雲の動きも感じられる
- 一般的な“高山登山”とはまったく違う楽しみ方ができる
注意点|石垣島ならではのリスクもある
- ハブの出没:草むらや岩陰に注意。夜間の登山は避けること
- 急なスコール:天候の変化が激しいためレインウェアがあると安心
- スマホの圏外エリアあり:単独行動は避け、登山前に行き先を共有しておく
- 日差しが非常に強い:日焼け止めと帽子は必須
まとめ|石垣島で登山をすれば、旅がもっと深くなる
石垣島には、美しい海やグルメだけでなく、自然の奥深さと向き合える登山の魅力がたっぷり詰まっています。於茂登岳で本格登山を味わうもよし、バンナ岳や野底岳で軽いハイキングを楽しむもよし。観光地とは違う「もうひとつの石垣島」を感じたいなら、ぜひ登山・トレッキングを旅の選択肢に加えてみてください。